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​  臘扇堂

臘扇堂の正面石段。
満開の桜に取り巻かれた臘扇堂。
臘扇堂と石灯籠。
臘扇忌の堂内参詣者。
清沢満之と暁烏敏の木像。

 昭和二十七年、暁烏敏は、自分の生涯を象徴するものとして、臘扇堂の建立を発願しました。堂内には、師、清沢満之と、それを拝む、敏の像が安置されています。「臘扇(ろうせん)」とは、満之の晩年の号から取られた言葉で、冬の扇、つまり現世では用のないもの、という意味です。八角形の全体は、法隆寺の夢殿を模しており、設計施工は、鐘撞き堂と同じく、寺社建築の第一人者、伊藤平左衛門氏に依りました。

 六月六日、満之の命日「臘扇忌」には、門信徒一同で堂内に入り、「絶対他力の大道」を朗読して、偉大な師弟の仏道を偲びます。

 あゝ、他力救済の念は、よく我をして迷倒苦悶の娑婆を脱して、悟達安楽の浄土に入らしむるが如し。我は実にこの念によりて、現に救済されつゝあるを感ず。

 

     清沢満之「絶対他力の大道」

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